床材・吉野杉
Lagomのマンションリノベーションで、私たちが最も大切にしているのは、「五感で感じる心地よさ」です。その心地よさを足元から支えるのが、奈良県で育った美しい吉野杉。地元近畿の豊かな自然から取り寄せたこの杉材は、木のマンションリノベーションの第一人者である株式会社マスタープランの小谷先生が、マンションでの使用に最適化して開発された、厚さ30mm・幅215mm・長さ2mという特別な加工が施されています。
なぜ数ある樹種の中から杉を選ぶのか?その理由は、吉野杉が持つ唯一無二の魅力と、Lagomが追求する住まいの理想に深く関係しています。
杉の無垢材には、他の木材にはない、まるで絨毯のような「柔らかさ」と、ふんわりとした「温かさ」があります。
日本人は室内で靴を脱ぐ文化ですから、床の感触は毎日の暮らしに大きく影響します。杉の床は、その柔らかな踏み心地で、足腰への負担をぐっと軽減してくれます。実際にLagomで杉の床にリノベーションされたお客様の中には、「以前よりも腰痛が楽になった」という嬉しいお声もいただいています。
そして、寒い冬の日でも、杉の床は驚くほど温かいんです。杉板にはたくさんの小さな穴があり、そこにたっぷりと空気を蓄えるため、下地の冷たさを表面に伝えにくくします。まるでご自身の体温を優しく跳ね返してくれるような温かさを感じるので、Lagomのお客様のほとんどが冬でも床暖房なしで快適に過ごされています。
一方で、夏場は杉が持つ優れた調湿機能が威力を発揮します。空気中の余分な水分を吸い取ってくれるので、素足に触れる肌触りはいつもさらりと心地よく、一年を通して快適な湿度を保ってくれます。
さらに、杉には化学物質を吸収し、無効化する力が他の樹種よりも優れているという研究もあります。これは、お部屋の空気をきれいにする力が非常に高い、ということ。ご家族の健康を第一に考えるLagomにとって、吉野杉はかけがえのない存在なのです。
もちろん、どんな素材にも良い点とそうでない点があります。杉の無垢材も、その「柔らかさ」ゆえに、家具の脚で傷がついたり、小さなものを落とした際に小傷がつきやすいという側面もあります。また、明るい木の色なので汚れが目立ちやすいと感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、考えてみてください。いつまでも汚れない、傷つかない床材は、実は存在しません。傷つきにくく、汚れにくいとされる合板フローリングも、最初はきれいですが、一度傷がつくとそこから劣化が加速し、10年も経つと補修では対応できなくなり、貼り替えが必要になることも少なくありません。
それに比べて、無垢材は傷の度合いによって、削り直しやオイルの塗り直しなど、様々な方法で手入れをしながら長く使い続けることができるんです。一度張れば、特別な事情がない限り貼り替える必要はほとんどありません。
そして、杉の最大の魅力の一つは、「経年変化」。10年、20年と時が経つにつれて、杉は美しい飴色へと変化していきます。その頃には、生活の中でついた小傷も目立たなくなり、むしろ味わい深い表情へと変わっていくでしょう。家族の歴史と共に刻まれていく傷や色の変化を楽しむこと。これこそが、無垢材と暮らす醍醐味だと、私たちは考えています。
「自然素材だから、何も心配なく安心」と思われるかもしれません。しかし、人には様々なアレルギーがあり、中には杉やヒノキといった自然素材に反応する方もいらっしゃいます。
Lagomでは、お客様に心から安心して自然素材の家で暮らしていただくために、こうした点にも細心の注意を払っています。お客様お一人おひとりの体質やお悩みを丁寧にヒアリングし、必要に応じてサンプル材を用いたアレルギーテストを行うなど、自然素材を安全に、そして快適にお使いいただけるよう、細やかな配慮を欠かしません。
Lagomの「木のマンションリノベーション」は、ただ素材を選ぶだけではありません。その素材が持つ力を最大限に引き出し、お客様の暮らしに寄り添うことで、真に心地よい住まいを創造します。