電磁波過敏症とは
夜になかなか寝つけなかったり、スマートフォンを長く使っていると頭痛がしたり…そんな経験はありませんか?もしそうなら、それはもしかしたら「電磁波過敏症」のサインかもしれません。
スマートフォンやテレビ、Wi-Fiなど、私たちの身の回りには多くの電化製品があり、そこからは常に「電磁波」が発せられています。現代社会で電磁波を完全に避けて生活するのは、正直難しいですよね。
そこで今回は、電磁波過敏症の症状や、ご自宅でできる身近な対策について、Lagomが詳しく解説していきます。
電磁波は、電子レンジやスマートフォン、テレビなど、本当にたくさんのものから発せられています。現代の生活で電磁波を使わないというのは、ほとんど不可能に近いことでしょう。
ほとんどの方は電磁波が発せられていても何も感じませんが、中には電磁波に敏感に反応して、心身に不調を感じる方がいらっしゃいます。このような症状は「電磁波過敏症」と呼ばれています。
ただ、この「電磁波過敏症」は、まだ正式な診断名ではなく、あくまでも症状に対する「呼び名」として使われています。実際に皮膚の症状や自律神経系の症状が出るのは事実ですが、電磁波とは別の環境要因やストレスが関係している可能性も示唆されています。
電磁波への社会的な認識と、大切なこと
電磁波は、今の私たちの生活に欠かせないものとなっていますが、その影響については、さまざまな認識や誤解が入り混じっているのが現状です。
多くの方が電磁波を目に見えないものとして、漠然とした不安を感じているかもしれません。一方で、科学的な根拠がまだ十分に確立されていないために、かえって不安をあおるような情報が広がりやすい側面もあります。
特にインターネットやSNSで流れる情報は、信頼できる科学的なデータなのか、それとも誤解を招く情報なのか、判断が難しいこともありますよね。このため、「電磁波過敏症」や健康へのリスクに対して過度な不安を感じてしまったり、逆にまったく気にしなかったり、という方もいらっしゃいます。
大切なのは、誤解を解消し、ご自身にとって適切な対策をすること。そのためには、信頼できる情報源から、科学的なデータに基づいた情報を得ることがとても重要です。そして、社会全体で電磁波について正しく理解を深めることで、冷静でバランスの取れた対策ができるようになるはずです。
電磁波の種類と、私たちの暮らしとの関わり
電磁波は、その波長や周波数の違いによってたくさんの種類に分けられます。身近なものから、遠い宇宙で発生するものまで、その範囲はとても広いんです。
一般的には、エネルギーの低い方から順に以下のように区分されます。
ラジオ波: 一番波長が長く、ラジオやテレビ放送、携帯電話の通信などに使われています。
マイクロ波: 電子レンジやWi-Fi、レーダーシステムなどで使われる電磁波です。ラジオ波よりも波長が短いのが特徴です。
赤外線: 主に熱を運ぶ電磁波で、リモコンや赤外線カメラなどに活用されています。
可視光線: 私たちの目に見える電磁波のことです。虹の色がその一例で、赤から紫へと波長が短くなります。
紫外線: 太陽の光に含まれる電磁波で、浴びすぎるとお肌に影響を与えることがあります。
X線: 病院でのレントゲン撮影など、医療用の画像診断や科学研究で使われる、エネルギーの高い電磁波です。
ガンマ線: 最も波長が短く、非常に高いエネルギーを持つ電磁波です。放射線治療や核エネルギー分野などで見られます。
これらの電磁波は、波長が短くなるほどエネルギーが高くなるという特性を持っています。
私たちの日常生活で特に関わりが深いのは、主にラジオ波やマイクロ波、赤外線です。それぞれの特性を理解し、安心してお使いいただくことが大切ですね。
電磁波過敏症の症状と、その原因は?
電磁波過敏症の症状は、人によって本当に様々です。例えば、こんな症状を感じる方がいらっしゃいます。
頭が熱く感じる、目がチカチカする、目の痛み、視力低下
頭痛、耳鳴り、手足のしびれ、皮膚のチクチク感
めまい、吐き気、食欲不振、不眠、動悸、呼吸困難
思考力の低下、倦怠感、疲労感など
電磁波過敏症は、携帯電話やWi-Fi、その他の電子機器から発生する電磁波によって体調不良が引き起こされる状態とされています。
ただし、この症状については、まだ科学的な根拠が確立されておらず、医学界でも活発に議論が続けられているところです。
電磁波過敏症の治療と、大切なこと
残念ながら、電磁波過敏症に対する確立された治療法は、今のところありません。そのため、患者さんの症状に合わせた対症療法が中心となります。
例えば、頭痛やめまい、吐き気などの体調不良がある場合は、それぞれの症状に応じたお薬での治療が一般的です。
また、電磁波に対する不安や恐怖といった精神的な原因から症状が出ている場合は、精神科やメンタルクリニックなどでの治療が推奨されることもあります。
電磁波過敏症の症状は本当に人それぞれですので、ご自身の症状に合わせて、専門医に相談することが何よりも大切です。
今日からできる!電磁波過敏症の対策
日々の暮らしの中で、電磁波とのつきあい方を少し見直すだけで、心と体の状態は変わっていくかもしれません。特に、長く過ごすお部屋の電磁波環境を整えることは、健康的な生活を送る上でとても重要です。
質の良い睡眠と電磁波
ぐっすり眠るためには、寝室での電磁波対策は特に大切です。
例えば、寝室にスマートフォンを持ち込まない、あるいは寝る時に体の近くにスマートフォンを置いて充電しないといったことは、今すぐにでも実践できますよね。小さなことですが、質の良い睡眠に繋がるはずです。
電磁波を浴びる時間を減らす工夫
使わない家電のアース線やコンセントを抜いておく、スマートフォンやテレビを見る時間を少し減らす、といった工夫も、電磁波を浴びる時間を減らすことに繋がります。
もちろん、日常生活で欠かせない家電やスマートフォンを完全に避けることは難しいですが、できることから少しずつ対策を始めることで、電磁波から受ける身体の負担を減らしていきましょう。