マンションの特性を活かす
マンションには大きく分けて以下3つの特性があります。
一、ほとんどのマンションが鉄筋コンクリート造(RC造)であるということ
二、共用部分と専有部分があるということ
三、住戸の位置により生活環境が異なるということ
これら三つの特性を上手に活かすことにより、快適で美しい住空間を実現するマンションリノベーションが可能になります。それでは具体的に、これらの特性をどのように活用できるのかを解説します。
一つ目は、RC造という特性です。
多くのマンションはRC造で、これは木造や鉄骨造に比べ耐震性が高いとされています。木造住宅では耐震性確保のため、間取りの各所に柱や梁、耐力壁を配置しなければならず、間取りが制限されます。しかし、RC造のマンションでは柱や梁、耐力壁が木造より圧倒的に少なく、自由度の高い間取り設計が可能になります。構造による制限を気にせず、部屋の広さを変更したり、回遊性のある動線を計画できるのは、RC造マンションリノベーションならではの大きな魅力です。
二つ目は、共用部分と専有部分があるという特性です。
共用部分とはロビーやエレベーター、廊下、階段、玄関ドア、窓サッシ、また専有部分を通る排水管などを指し、マンションリノベーションでは工事できない部分になります。一方で専有部分は住戸内側で自由にリノベーションできるスペースです。戸建て住宅の場合は玄関ドアや窓サッシも工事費用に含める必要がありますが、マンションリノベーションでは共用部分に費用がかからない分、断熱性能の向上や天然素材への仕上げ材変更など、専有部分に予算を集中して投資できるのが大きなメリットです。
三つ目は、住戸の位置により生活環境が異なることです。
例えば最上階では夏にRCの天井が太陽光で熱せられ、室内が暑くなりやすい一方、風が抜けやすく眺望にも優れています。最下階は冬に地面からの冷気で底冷えしやすいですが、地上へのアクセスが便利で、庭付き住戸もあります。さらに角住戸や中住戸、東西南北の向きによって採光や風通しなど住戸環境が大きく変わります。これら自然環境によるデメリットは、断熱性能や設備を強化することで解消可能で、マンション特性を最大限に活かした快適な住空間を手に入れることができます。
このように、マンションには知られざるポテンシャルが数多く秘められています。木のマンションリノベーションでは、これらの特性を上手に活用し、自由度の高い設計で理想の住まいをつくり上げていきます。